大衆社会心理学ガイド

社会病理学と人間の異常性

社会病理学と人間の異常性

社会病理学とは、個人やその集合体に起こってくる
精神面や身体面に発生した障害を、
人間生活の社会過程と密接に関連させながら研究していく科学です。

 

具体的には、社会生活の中で起こる犯罪、非行、失業、自殺、貧困、
児童虐待、不登校、ホームレス、ひきこもりなどの問題を、
社会の病気として捉え、社会学的方法を用いて研究していくものです。

 

もともと、社会病理学は、アメリカの社会的風土から生まれたものですが、
現代日本においても、その領域に関する研究の必要性に迫られています。

 

では、社会病理現象は、なぜ、どのようにして起こるのでしょうか。
まず、その原因をみてみたいと思います。

 

・社会解体

 

社会を構成する制度、経済組織、人口などに関する要素に
アンバランスが生じていることによって起きるものです。

 

・アノミー

 

社会の急激な変動によって、大衆の欲求を統制する規範が弛緩、
或いは欠如し、焦燥感や欲求不満が昂じることによって起こるものです。

 

・社会的行動の逸脱

 

社会的行動の逸脱、或いは不適応によって
起こるものです。

 

社会的行動の逸脱や不適応とは、
人間像の平均範囲からのずれによるものです。

 

・社会的緊張

 

欲求不満の人が多くなったり、自由に動き回れる空間が過度に狭くなることにより、
情報が型になったり、逆に過少になったりします。
すると、社会的緊張が増大し、起こります。

 

・社会的参加への不満

 

社会的組織や社会的行動に参加できない人や、
参加を阻止された人が多数存在し起こるものです。

 

失業率が低下している場合は危険です。

 

 

このようなものが、社会病理現像の原因になっています。

 

そして、同時に、社会病理現像の結果にもなり得ます。

 

社会が不安定になったり規範が変化し、欠如してくると、
人々に不安や不満、緊張が高まり、犯罪や暴動、
不穏状態などの社会病理現象が発生しやすい傾向になります。
そして、このような社会病理現象が発生すると、
社会が不安定になったり規範が変化し、欠如します。
つまり、現代の日本では、
悪循環の輪ができてしまっていることになります。

 

どこかで断ち切らなければ、
この悪循環の輪は永遠に続いていくことになります。

 

そして、この悪循環の輪は、
日本が今抱えている大きな社会問題です。


ホーム RSS購読 サイトマップ