大衆社会心理学ガイド

群集の心理は怖い!?

群集の心理は怖い!?

群集の心理は怖い!という人がいます。

 

たとえば、フランスの社会心理学者ル・ボンは、
1895年、有名な著書である「群集の心理」を刊行しています。

 

そして、貴族社会の出身であったル・ボンは、
押し寄せてくる群衆に恐怖心を持っていたとしています。

ル・ボンの群衆の心理の法則

・道徳性

 

群衆になると道徳性が低下し、無責任になり、
衝動的に行動してしまいます。

 

そして、個人の道徳性は群衆の中の最も低いところまで落ちてしまいます。

 

たとえば、ある人が投石したり、放火したりすると、
多くの人が同調してしまい、止められなくなることがあります。

 

・被暗示性

 

群衆になると、暗示されやすくなり、
正確な判断力が失われます。
そして、想像性が激化します。

 

すると、大勢の人々の間に特殊な感情や思考が伝わるという
心理的な感染が顕著になってきます。

 

・単純的な思考

 

群衆になると、思慮深い考え方ができなくなり、
ものの考え方や見方が単純になります。

 

すると、知的なものよりも感情的なものの働きが強くなり、
非現実的な想像によって、考えが左右されるというような
事態へと発展します。

 

・感情の動揺

 

群衆になると、興奮状態に陥るなど、
感情の動揺が酷くなります。

 

たとえば、ずる賢いリーダーが、ある意図を持って群衆を扇動すると、
国家が崩壊してしまうような事件に発展してしまうことがあります。

 

 

アメリカのブラウンという心理学者は、
群衆を「乱衆(モップ)」と「聴衆(オーディエンス)」にわけています。

 

そして、ブラウンは、「乱衆(モップ)」を、
「攻撃的乱衆」、「逃走的乱衆」、「利得的乱衆」、
「表出的乱衆」に分け、
「聴衆(オーディエンス)を、
「偶発的聴衆」、「意図的聴衆」というように分けています。

乱衆(モップ)

・攻撃的乱衆

 

黒人に対する集団リンチや、日本の例で言えば、
江戸時代に見られた農民一揆などが「攻撃的乱衆」です。

 

・逃亡的乱衆

 

大地震や大災害のときに混乱した人々を
「逃亡的乱衆」となることがあります。

 

・利得的乱衆

 

生活用品の買いあさりに狂乱するなどが「利得的乱衆」です。

 

海外では、大震災災害等があると、
食品などの強奪等が発生するという例があります。

 

・表出的乱衆

 

お祭りなどの大騒ぎに興奮する人々などを「表出的乱衆」といいます。

 

たとえば、江戸時代の末期に、西日本から東海道にかけての街頭筋で起きた
「ええじゃないか踊り」などが、表出的乱衆の代表的なものです。
ええじゃないか踊りは、1867年7月ごろに起こりましたが、
10月には箱根を越えて、11月には江戸に入り、会津まで達したそうです。

聴衆(オーディエンス)

・偶発的聴衆

 

「野次馬」と呼ばれる人々などを「偶発的聴衆」といいます。

 

情報収集や娯楽を求め集まってきた人たちです。

 

・意図的聴衆

 

意図的聴衆とは、ある意図をもって一堂に会した人々のことをいいます。

 

しかし、プロ野球などの見物をしている人々等は、
審判のミスによって、容易に乱衆化してしまうことがあります。


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